名前②

【※名前①からお読みください】

東京で飲み会をした時に、友人が連れてきた女性で、"田端"さんという人が居た。
しかし彼女から、『国分寺に住んでいる』と聞いて萎えた。是非とも西日暮里に住んで欲しかった。その場合、『なんでそこに住むねん。あと一駅で田端なのにっ!』とツッコめる。
上中里に住めば、最初の自己紹介だけで東京都北区市民全員の心を鷲ツカミ出来るのに、勿体無い。

大体、駅名が苗字だと、ちょっと恥ずい。
例えば、花の都は"新宿"。
住んでいる所が新宿だと格好良いが、苗字が新宿だと、ちょっとダサい。『新宿さん』って、呼ぶ方も顔が赤くなる。
都道府県も嫌だな。"さん"が付くと、途端に気恥ずかしくなる。北海道さん。
しかし駅名でも、"渋谷"は結構アリかもしれない。すばるが頑張ったからかもしらん。

コンパで実在した女子が、"五反田"さん。最初の自己紹介で名前オチ。それがカノジョにとってオイシイかどうかは、微妙。
五反田は風俗街というイメージが強い。
例えば、男だったら、下ネタに走って笑いを取れ得る。普通の男が言ったら引き倒すワードをも、この人が言えば、「まあ仕方が無いかー、五反田クンが言ってることだし」となる。
しかし、それが女性だと、扱いづらい。
結論を言えば、五反田くり子は、一切の下ネタを言ってはならない。例え本人が生来ドエロでも、遠くない未来にエロいことをしたければ、絶対に下ネタ厳禁。花も恥らう乙女を演じて、清廉潔白を男性陣に伝えるのだ。
そうすれば、五反田くり子という名称にもかかわらず、実はナンテこんなに純潔なんだっ!というギャップを男性陣に与え、この純潔を汚すのはオレだと、男皆を燃え上がらせる。その戦略で独り占めできるのだよ。
男は、女に対して最初の男になりたい願望がある。処女を奪えない人生を憂う男達がどんなに多いことか。
名前が微妙な女性達よっ! ギャップを利用して戦え! 必ずや男心をくすぐる。

私は明日、糞常時(フン ジョージ)という姓名に改名する。私の名前を知った上で時を共にした女性達は、第一声でこう言うであろう。
「意外と御トイレへ行かれないのですね。もっと貴方のことが知りたいわ」